HeadAmp/Pico


Pico/Leather Pouch

はじめに

今回はHeadAmpが販売しているPHPA「Pico」のレビューです。
PHPAは組み合わせるヘッドホンで感じる印象が違うとは思いますが、なるべく参考になるようなレビューを心がけます!
また、USBDACつきのモデルを購入したので、DACとしてのレビューも掲載します。
Picoは私にとって2台目のPHPAなわけですが・・・最初に購入したMini3からいきなりハイエンドに直行したなぁ・・・とつくづく思いますw
最終的には早めにハイエンドに逝ったいったほうが出費は少ないんでしょうけど。

スペック

ヘッドホンアンプ
  • ミニステレオ アナログ入力
  • 電源スイッチ付きボリューム
  • 最大出力8V/250mA
  • 低ノイズ設計、Low/Highの2ゲイン
  • リチウムイオンバッテリー(+/− 4.2V)
アップサンプリング 24/96 USB DAC
  • 16bit,44.1/48khz USB入力
  • AD1896 ASRCチップ(非同期サンプル・レート・コンバータ[=ASRC])
  • Wolfson WM8740 D/Aチップ

説明書のSpecificationを適当に訳しただけなのであしからず。
アップサンプリングって何?とかそういうレベルの私ですw
16bit,44.1/48khzで入ってきたデジタル信号をAD1896で24bit/96khzに増幅、その後WM8740でアナログ信号に変換してPico内部のアンプ部を通してヘッドホンに出力。
こういう流れだという認識であってるのでしょうか・・・。
ちなみにアンプ部をスルーしてのラインアウト出力はできないようです。

視聴環境

Portable


diyMod 5G 30GB-->Mogami 2549 with BlackGate-->Pico-->ATH-ESW9(Recabled with Null Audio Lune Cable)

Home

PC(Foobar2000/ASIO4ALL使用)-->Pico/USBDAC-->ATH-ESW9/HD650

デザイン

  • 小型なPHPA
  • テカテカした鏡面仕様のガワ
  • 豊富なカラーバリエーション
  • シンプルで洗練されたデザイン

音はもちろん肝心な要素なのですが、私としてはデザインというのもPHPAを決める上で一つ重要な要素であると思っております。
そのデザインという点でもPicoは洗練されていて、素晴らしいんじゃないかと。
私はグレーを選んだのですが、カラーバリエーションがあるというのも嬉しい点です。
「俺はこの色だぜ!」というちょっとしたアイデンティティにもなるんじゃないのかなぁw
ガワは鏡面仕様となっていて綺麗です。
ですが、傷が付き易くラフに扱うのにはいくらか抵抗があります。
wikiによると、「時間経過とともに傷が目立たなくなる」という記載がありますが、大事に扱いたいところです。

レビュー

ポータブルヘッドホンアンプとして

PHPAとしてはなかなか小型な部類に入るのではないでしょうか。
最近流行の薄型・小型なPHPA(T3/T4やThe Shadow...etc)にはかないませんが、そこまで大きすぎる気もしません。
以前Jabenで視聴したときに使ったVoyagerなんかに比べるとかなり小型です。
持ち運びには以前のエントリーで紹介したとおり、Jabenのアンプサックを使っています。
さて、肝心の音ですが・・・簡単に箇条書き。

  • 音場が広く、立体的
  • やわらかい音作り
  • 低域が弱め、中域の伸びが綺麗

音場が広いというのは、Jabenで何を買うか色々迷って視聴していた段階から感じていたことです。
ESW9は密閉型ということもあって、そこまで音場が広いヘッドホンではないなぁ、と思っていました。
ですが、Picoを通すことによりかなり音場が広く感じられます。
Picoの大きな特徴としてはこの広い音場が挙げられるのではないでしょうか。


そして次のやわらかい音というのに関しては、Mini3と聞き比べて感じたことです。
Picoを使い始めてしばらくして、久しぶりにMini3を使ったときのことですが、Mini3の音が非常に痛い、といいますか、耳につくとでもいうんでしょうか。
決して悪い音ではないのですが、Picoと比べるとどこか荒々しい、尖っている、トゲトゲしてるなぁという感じを受けました。
このような音が好きか嫌いかは別として、Picoの音は丸みを帯びていると形容できるような、やさしい音作りだなぁとMini3と比較して感じられます。
聴き疲れしないような音なのではないでしょうか。
低音がやや弱いかなと感じるのですが、そこは低域が強いIEMやヘッドホンと組み合わせるといい塩梅でバランスがとれるかと。
ESW9も低域が豊かなヘッドホンですので、個人的にはちょうどいいバランスかなと。


やわらかい音に起因して、アタック感はやや弱め。
エレキギターとかより、アコースティックギター
エレキベースより、ウッドベース
そういう楽器のほうが表現がうまい気がします。
そういう楽器って何だって言われると・・・説明できません(;´Д`)
えーと、あれです。楽器から直接音を出す系の・・・電子系じゃない楽器・・・なんて言えばいいのかorz
また、ボーカル表現にはかなり魅力があるのではないかなと。
個人的には、女性ボーカルがイイ感じ。
また立体的な空間を感じとることができて、この楽器はここであれはあそこ・・・というような。

カマボコ型のアンプだと評されることが多いみたいですが、低域が弱めだからこそ、そう聴こえるのかなーとも。
実際、中域の音は豊かで厚みがありますし、綺麗なので、カマボコ型といえばそうなのですが。
カマボコ型ーということで、低域・高域は不満なのかというと大してそうでもないわけで、味付け過多なアンプでもなく全域で自然な音を出してるという感じです。
人によっては、ちょっとつまらない音と感じる人もいるかもしれませんね。
また、低域重視という人には合わないアンプかと。


クラシック、ジャズ、ロック、ポップ・・と色々と聴きますが、特にこれといった不満もないです。
が、メタルみたいな類の激しい曲、荒々しさを求めるような曲には合わないかもしれません。
ゲームのサントラとかの打ち込み系も、私は別に不満なく聴いていたりするのですが、これもやはり物足りない部類に入るような気もします。
この辺は好みの面が強くて一概には言えなさそうですが。

DACとして

USBDACとしての評価も高いということで、どういうものなのかなーと思ってましたが、使ってみて驚きでした。
明らかに、ポータブル環境とは違う音で、DACの改善にここまでの差があるのか、と。
iPod内のDACは駄目な子なんでしょうか・・・w
「デジタル信号をアナログ信号に変えるだけだろ?」と甘くみてましたが、こうまで変わるのかーと。
先ほどのポータブル時のレビューでは褒め殺しみたいになってますが、DACとして使ってしまうと、ポータブル時には物足りなさを感じるというのが正直なところです。
wikiに書いてあった、「Picoの欠点はこの音(DAC時)を持ち運べない点であろう。」というのも納得がいきます。
(最近はPCも小型が進みましたし、意外に小型PC+Pico+ヘッドホンで持ち歩けるかもしれませんがw)


ポータブル時には、やさしい音作りで、激しさを求めるのには向かないという印象でしたが、低音の量も増して、力強くなったなぁと感じます。
ポータブルの時に、物足りないなと思っていた点をうまく克服してくれたような。
力強いとは言っても、そこはやはりPicoであり、尖ったりするような感じではなく、聴きやすい音という点はそのままに音全体に厚みがまして力強くなったと描写できるでしょうか。
Picoはあまり駆動力が強いアンプではなく、「HD650をしっかりドライブしているの?」と問われると答えに詰まってしまいますが・・・(;´Д`)
音量自体はHighゲインで11時くらいで取れますが、やはり本領発揮はしてない感じ。
それでも、Foobar>Pico>HD650という今のちょっとしたホームユース環境もポータブル環境と比べると違いは明らかで、楽しく音楽鑑賞できてます。
ちなみに、Foobar>Pico>ESW9という状態でも、やはりポータブル時との違いは明らかです。
DACの改善でこうも音が変わると実感した以上、本格的に据え置き環境を構築するときには、DACもイヤッッホォォォオオォオウ!なんてことになりかねませんね・・・おそろしいw

ギャラリー



長さ・厚さ比較。
Picoサイズ:50mmx70mmx20mm

据え置き環境(仮)
生活環境丸出しの汚い写真ですみませんw

後記

レビューしてないで、勉強しろ!
という声が飛んできそうですが・・・w
一気に書き上げたわけではなく、数日間ちまちまと暇なときに書いていたものですので。
勉強の方はぼちぼちがんばっておりますです。
ちなみに、その辺の無駄な近況はIdea Paletteの方で書いてたりします。


後記になってない・・・!
えーとですね、iQubeとかSR-71Aなんかも試したいPHPAとして挙げられるのですが、Picoで結構満足しちゃったこともあってですね・・・ポータブルは完成ですかねw
というか単に据え置き環境を構築したいだけなんですけども。
それ以前にお金ない。日本に帰ったら、早くバイトを始めたいです。
あ、今回のレビューが参考になったら嬉しいです、はい。