木尾士目/ぢごぷり

はじめに

オタクを描いた漫画「げんしけん」で有名になった木尾士目さん。
その木尾士目が描く育児がテーマの漫画ということで集めてみました。
全二巻。
二巻ということで、打ち切られたのかなー・・・と疑っちゃいますが・・・。
何はともあれレビューしてみます。

基本事項

ストーリー

主人公の沖浦あゆみは18歳のシングルマザー。
双子の妹、日野かなめの助けを借りつつ育児をはじめるが、次第にあゆみは育児に疲れていって…
木尾士目が描く子育て漫画!

レビュー

オタクを描いた漫画「げんしけん」で人気を博した木尾士目が「子育て」をテーマとした漫画を描いたというのには非常に驚きでした。
巻末の作者のコメントを見る限り、自分自身が子育てを体験した上で描いた漫画だと読み取れます。
エッセイ漫画に近いものがあるのかもしれません。


なんというか、一言「暗い」漫画です。
読んでて欝になってくる…とまでは行きませんが、なかなか子育ての描写が暗い暗い。
木尾士目の絵はデフォルメが効いていてリアル系の絵ではありませんが、そんなの関係なしに内容が黒いです。
読んでいて「うおぉ・・・子育てってこんなんなのか・・・。ごめんよ母さん・・・」とでも言いたくなるほど。
そう感じるってことは内容がリアルなんでしょうね。
子育てなんて知らない大学生が「リアルな子育て」とか言っても説得力がありませんがw
とにかく子育ての経験が無い、子育てを知らない人が読んでも、「子育てってこんなんなのか・・・」と思わせるくらいの力はあります。
間違いなく、楽に子育てできた人もいれば、苦労した人もいるはずなのでこの漫画の「子育て」をリアルに感じるかどうかは人それぞれではありますが。


このあたりのページなんかもう…。


この漫画では主人公がシングルマザーということで、(双子の妹がいるとはいえ)より子育ては大変な物になっているとは思います。
ですが、現実の社会でもお母さん達の負担というのはお父さんよりははるかに大きいですよね。
ニュースなどでも、お父さんたちが育児休暇を取る率は非常に低いというのを目にします。
育児休暇を取りやすい環境では無いというのが実情でしょう。
っと、なんか社会問題にまで目を向けてしまいましたが、いかんせん内容が黒いよなぁ、と。
私は比較的普通に読めましたが(所どころ読んでいて苦しかったですがw)、人を選ぶ漫画かなぁと思います。
もうちょっと子育ての幸せな一面も描いて欲しかったかなーと思います。


あ、でもちゃんとふつーに子育ての描写も多々ありますからね!


これは余談ですが、母親に「俺が赤ん坊の時どうだった?」と聞いてみました。
「あんたはねぇ、夜中でもかまわず泣いて泣いて大変だったのよー。夜中でも散歩にいったりねぇ、お父さんも協力してくれたから良かったけど…」
と言われました!
ごめんよ、母さん、父さん!
ぼくも将来結婚して、子供を授かるかは分かりませんが、子育てに協力できる父になろうと思いました、はい…。


漫画レビューなのか、これ…。

ぢごぷり(1) (アフタヌーンKC)
木尾 士目
講談社
おすすめ度の平均: 3.5
4 リアルだけど、実際の育児はもっと地獄だと思います。
5 木尾士目に感服!
5 新たなる境地
4 重いッ!!!
5 あかんぼもお父さんもお母さんも生きものです。

ぢごぷり(2) <完> (アフタヌーンKC)
木尾 士目
講談社 (2010-07-23)
おすすめ度の平均: 4.5
5 逆説的教科書
4 あっさりと完結しましたが