末次由紀/ちはやふる

はじめに

6月も終わりに近づいてきました。
いよいよ夏到来といったところですね。
まぁ、シンガポールは年中夏のようなものですが。


さて、今回は久しぶりに漫画のレビューということで。
私にとっては、初の少女漫画「ちはやふる」という作品について書いてみます。
百人一首は、十首ぐらいで覚えるのをやめてしまった私ですが、十分楽しめましたよ!

基本事項

ストーリー

モデルの姉が日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井からの転校生綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり日本一になること。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んでかるたの魅力へ惹きこまれていく。
小学校編から4年後。小学校卒業を期に3人はそれぞれの道を歩み始めた。たとえ離れていても、かるたへの情熱は変わらないと信じていた千早。だが、福井へ戻った新は、祖父の死がきっかけでかるたから離れてしまっていた。それでも、新がかるたを嫌いになったわけではないことが解り、千早と太一の2人は卒業の時に交わした「かるたを続けていればまた会える」という約束を胸に、強くなって新と再会することを誓い合う。そして、進学先の瑞沢高校では新たな仲間とも出会い、いよいよ瑞沢高校かるた部が動き出す・・・。(wikipediaより)

レビュー

やはり「競技かるた」が題材となっている点が注目ですね。
読者に興味を持ってもらうことが、その漫画を手に取ることに繋がる以上、このような他の作品とはかぶらない題材は読者の興味を引きやすいかな、と。
その点で、他の漫画なんかより有利かなぁ、と思ったりもします。


絵は少女漫画らしく、線が細めで繊細な傾向。
綺麗な絵ですね。
「こんな美少年、いねぇよ!」ってくらい綺麗な絵ですww
少女漫画らしくとはいいましたが、初めて読む少女漫画なので私の偏見です。
とりあえず、私が「少女漫画ってこういう絵だよなぁ」と思い描いていたのと合致したということです。


線が細めで繊細ということで、あまり絵に勢いがあるようには感じません。
しかし、「競技かるた」の、もはやスポーツと呼べるのではないかと感じるくらいの迫力はしっかり描かれていると思います。
なんだろう、繊細な絵の中にも、勢いはあるというか・・・矛盾してるんですが、普通の少年漫画とかにある勢いとは少し、系統が違うといったかんじでしょうか。

少年漫画とは違った迫力。

ヒロインの千早。綺麗な絵ですね。


「競技かるた」という珍しい題材ゆえに、私も内容を理解できるかという不安もありました。
しかし、そんな心配は無用だったようで、世界観にはすんなりはいることができます。
特に知識がないと、面白くないという点もありません。
「競技かるた」に関して、注釈がついていたり、コラムがあったりと、より作品を楽しむための配慮もしっかりとなされています。

コラム一例。


ストーリーのほうも、なかなか練りこまれているように感じます。
ヒロインである千早にも目指すものがあって、しっかりとしたストーリーの方向性もあります。
「競技かるた」ということで、作中ではかるたの試合をすることが多いのですが、飽きさせません。
台詞なんかも、なんかこう心に訴えるものがあります。
途中、ヒロイン千早のライバルであり目標でもある「新」という少年がかるたをやめてしまったりといったようなドキドキさせてくれる場面もあります。


「競技かるた」ときいて、地味でつまらなそうな漫画という印象をもつかもしれませんが、決してそんなことはありません。
シンガポール紀伊国屋書店で大きく宣伝されていたので、手にとってみた一冊なのですが、久しぶりに展開が気になる漫画に出合った気がします。
男の人でも十分に楽しめる少女漫画ではないでしょうか。

後記

購入時は4巻までしか売っていなかったから、5巻まで出てるとは露知らず・・・。
早く読みたいですね。


ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)

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